所用が有って東京方面に行っておりました。かの地では桜は終わり、新緑が美しい時候でありました。いまだに桜も咲かぬ残雪山奥の住人は上京したついでにと渋谷に出かけましたが、最近話題のヒカリエとか東急東横線の地下駅とかには関心がなく、渋谷のマークシティなるところに在る岡本太郎の「明日の神話」という作品を見て参りました。人々が通行するすぐ脇に展示してある、いかにも岡本太郎らしい大迫力の作品でありました。大坂万博公園に在る「太陽の塔」が戸外の作品なら、これは建物内の作品という違いは有りますが、いつでも見られるという点では、同じと言う訳ですナ。

いつでも見るわけには行かない裏磐梯では今年　４・２０（土）～６・３０（日）に諸橋近代美術館で岡本太郎展が開かれるそうですヨ。ＧWにお越しの方はみられるといいですね。

暖かな日が続いて雪はどんどん溶けてきていますが、残雪はまだまだ沢山あります。雪解けの風景を横目に、この一週間は、ペンションのワックス塗りに追われました。家具をすべて片付けて、床の表面の汚れをリンバーで取り除き、汚れとリンバーをふき取り、その後にワックスの数回重ね塗りをする作業をいたします。もう２０年、毎年行っております。２０年間も毎年このような作業を行っているペンションは多くはないと思います。お客様からは、どうしたらレラのようにきれいな建物を維持できるのかのお尋ねがありますが、ワックス塗りを含め、このような地味な作業に労力と時間と費用を惜しまないということなのだと思いますネ。この様にシーズンオフはペンションの様々な裏方仕事をしまして、皆様をお迎えする準備を致しておりますヨ。

西の地方ではお花見が始まったとＴＶで報道されたので、暖かな日が続いていた裏磐梯にも、例年より早い勢いで、桜前線がやって来るのではないかと思っていたのですが、やはり「冬景色の聖地？」裏磐梯ではそう簡単に春はやっては来ませんナ。今朝は霧氷が出来るほどに冷えて、久しぶりに、冬景色の再来になりました。スキー場は鼻息荒くＧＷまで営業するとのことですヨ。春（桜の咲いている地方）と冬（吹雪いている地方）の間に在る裏磐梯はどちらになびくのかしら？

今朝は少し朝焼けが有りました。ペンションレラの撮影ツアーに参加され、オーナーの写真をご覧になった方の中には、裏磐梯では、朝焼けや、夕焼けを簡単に予想できると思っている方が、大勢おられます。「明日は朝焼けがありますか？」と言う質問は耳にタコが出来るほど伺います。そんな予想が出来ればこんな楽な事は有りません。なぜなら、本当に大勢のカメラマンの皆さんは朝焼けや夕焼けが大好きなので、大勢の皆さんに簡単に御満足をいただけるのですから。

ＴＶによると東京では桜の開花が確認されたとか。そのせいもあってか、「裏磐梯で、桜はいつ咲きますか？」と言う問い合わせも頻繁です。気象庁の様に多額の予算を使っているところでも桜の開花予報は難しいのに、予算など全くないいちペンションに開花予報は不可能なのですが、大勢の方が朝焼けや夕焼けと同じく、桜の開花も簡単に予想が出来ると思っていらっしゃるようです。コマッタナ・・・。

天気が続くと翌日は悪天候になりますし、悪天候が有ると翌日は晴れるという変な天候が続いています。一昨日は時間が出来たので、撮影に出かけました。陽が沈むと、時々空が色付く事があるのですが、近くで撮影していたガイド氏とカメラマン氏は『今日は小焼けにはならないよ！』と御宣託して、日が沈むと皆様帰ってゆきました。断言などできない私は、日没後も撮影地におりました。皆様が帰ってから小焼けになりましたナ。２０年裏磐梯で撮影していますが、なぜ皆様は断言して帰ってしまうのか、いつも不思議なのでアリマスヨ。